3社は独占禁止法違反なのか?
2019年4月11日に、旅行会社3社に独占禁止法違反の疑いがあるとして公正取引委員会が立ち入ったとニュースが流れました。旅行会社3社とは「楽天トラベル、ブッキングドットコム、エクスペディア」サイト運営でホテルや旅館などから手数料を得て自社サイト上で予約を仲介しています。どのような独占禁止法違反の疑いなのでしょうか?まとめてみました。
独占禁止法とは?
独占禁止法の正式名称は,「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」です。この独占禁止法の目的は,公正かつ自由な競争を促進し,事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにすることです。市場メカニズムが正しく機能していれば,事業者は,自らの創意工夫によって,より安くて優れた商品を提供して売上高を伸ばそうとしますし,消費者は,ニーズに合った商品を選択することができ,事業者間の競争によって,消費者の利益が確保されることになります。このような考え方に基づいて競争を維持・促進する政策は「競争政策」と呼ばれています。
公正取引委員会:引用
オンライン旅行予約サイトを運営する大手3社が契約先のホテルや旅館などに対し、他のサイトで安くサービスを提供しないよう求めていた疑いがあるとして、公正取引委員会は10日、独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで関係先への立ち入り検査を始めた。訪日外国人観光客の増加などを背景に3社のシェアが伸びている可能性があり、価格の高止まりといった影響がなかったかを調べるとみられる。
立ち入り先は、楽天トラベル、ブッキングドットコム、エクスペディアの3社。
関係者によると、3サイトの運営側は宿泊施設側と契約する際、宿泊施設の自社サイトや他の予約サイトと同じ価格か、それより安くするような条件を強いる条項を設けていた疑いがある。予約可能な部屋数などについても、同様の条項があった疑いがある。
このような内容は、ある程度、ホテルや旅行に送客できる力を持った業者が相手側に要求してしますと、契約先の自由な販売業務を妨げる原因になることから「独占禁止法」にあたる場合があるそう。細かく紐解くと「拘束条件付き取引」にあたる場合がある。予約サイトの場合は、宿泊施設側は仲介手数料のかからない自社サイトで安い価格で提供できないほか、予約サイトの業者間では手数料を下げるなどの競争が起こりにくくなってしまう。本来、宿泊施設側は自社サイトで最安値の価格を販売しておりますが、それは出来ない状態です。
- 楽天トラベルは国内客向け
- ブッキングドットコムは訪日客(インバウンド)
- エクスペディアもブッキングドットコムと同様(インバウンド)
現状では、独占禁止法疑いがあるとして、調べを進めているそう。今後も価格競争に関して、いろいろ破門が広がっていくだろう…。
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